《死者蘇生》 †
通常魔法(LEGEND)
【条件】なし
【効果】自分または相手の墓地のモンスター1体を選び、自分フィールドに表側表示で特殊召喚する。
最強バトルデッキ +1ボーナスカードで登場した通常魔法のレジェンドカード。
ノーコストで自分または相手の墓地のモンスターを蘇生する効果を持つ。
このカード1枚であらゆるモンスターを蘇生できる。
墓地に置いた自分のモンスターを蘇生させる他、相手のモンスターを蘇生させ戦力にできる。
相手モンスターを効果で破壊した後、そのモンスターをそのまま蘇生するのもいいだろう。
《ドラゴニック・プレッシャー》等で全体除去をした後に使用すれば大ダメージが狙える。
《強欲な壺》・《天使の施し》と並び汎用性、カードパワーともに、レジェンドカードの魔法カード枠ではトップクラスの性能を誇ると言っても良い。
デッキとの相性など特段の事情がなければ、魔法カード枠にはいずれかを採用するのが良いだろう。
しかし、マキシマム召喚した場合にしか効果や攻撃力を得られないマキシマムモンスターは蘇生させてもほぼ無意味。
マキシマムモンスターを軸とする相手には自分のモンスターを蘇生させて活用したいところ。
逆にこちらがマキシマムモンスターを軸としている場合は、《死者転生》など他のレジェンドカードを採用するのも良い。
とはいえ、マキシマム召喚できない事を考えてこのカードを採用しても、一定の働きは見せてくれるだろう。
特殊召喚できるモンスターが墓地にいない序盤に引いても腐る。
アドバンス召喚やフュージョン召喚ができる状況ならば、リリースや素材に使ったモンスターに対して使うとよい。
- 「♀」のような記号が大きく描かれているだけという、特徴的なイラストを持つ。
これはエジプトの幸運のお守り等に使われる「アンク」と呼ばれる輪つき型十字架である。
「アンク」とは、古代エジプト語で「生命」を意味する神聖文字の1つである。
- また、原作漫画「遊☆戯☆王」を始めとする数々の遊戯王作品に登場しており、劇中ではキーカードやパワーカードとしての扱いであり、下記のアニメSEVENSでも特殊なカードとしての地位を築いている。
(2000年4月から2025年3月までテレビ東京系列で続いたアニメ遊戯王8作品(OCG6作品、ラッシュデュエル2作品)では、5D'sとVRAINSを除く6作品で登場したカードであった。)
正に「遊戯王」を象徴するレジェンドの名に相応しい扱いのカードでもある。
- 劇中では「禁断のカード」と呼ばれており、他者の記憶を操作する力を持ったカードとして扱われている。
このカードを用いてゴーハ・ユウガをグルグルに封印したり、グルグルに暗示をかけたり、多くのデュエリストからラッシュデュエルに関する記憶を無くさせたことが判明している。
これらの行為は劇中にて「《死者蘇生》の儀式」と呼称されており、行う際は「生者は光に封じられ、死者は闇からよみがえる」という呪文を唱える必要があることが描写されている。
また、対戦相手のエースカードを蘇生させた場合、《死者蘇生》の儀式の効力をより高められるとされている。
もっとも、上記の記憶操作能力も恒久的なものではなく、インパクトのある思い出をもう一度再現することで記憶操作が解けるようになっている。
劇中でも、《死者蘇生》の儀式を受けたデュエリストはデュエルを通じて最終的に全員記憶を取り戻している。
- 第88話にて、このカードを開発したのはオーティスであることが本人の口から語られた。
オーティス曰く、「(ユウガのように)デュエルを行う勇気がない者のために作られたカード」とのこと。
- 「ルーク(遊我から引き継ぎ)vsユウガ」戦や「ユウガvsユウオウ」(回想)戦では、カードから黒い靄のようなものが広がりフィールド全体を覆い、付近にいた人物も巻き込まれて記憶を失っている。
ただし、意識を失っていた遊我は難を逃れている他、ラッシュデュエル登場以前に遊我との繋がりがあったルークとロア、及びこのカードの生みの親であるオーティスにも記憶封印が通じていない。
また、《死者蘇生》の儀式は人間にのみ有効とされており、ドローンであるカイゾーやセバスチャンも記憶封印を受けていない。
- ゴーハ本社の地下に隠されたデュエルカード試作機にて、少なくとも3枚このカードが作られている。
それぞれユウガ、ナナホ、ユウオウが所持しており、ユウガとユウオウの両者は入手した直後にデッキに投入し、デュエルを行っている。
「ユウオウvsグルグル(ユウガ)」戦後にユウオウの《死者蘇生》をユウガが持ち去り、更にナナホがユウガに自身の《死者蘇生》を献上した事で、ユウガが3枚全てを所持していた。
その後、「オーティスvsユウガ」戦で《死者蘇生》の儀式を行い、オーティスの記憶封印を行った(上述の通り、実際は記憶封印に掛かっていなかったが)ため、「目的は果たした」という理由で3枚とも天道虫に食べさせるという手段で処分された。
- 試作機を用いてルークたちも新たな《死者蘇生》を作成しようと試みたが、ナナホによって機械を破壊された事で失敗に終わっている。
- アニメではレジェンドカードのルールが存在するのかは不明瞭だが、ユウガが3枚の《死者蘇生》をデッキに投入していたのかも明かされていない。
- 試作機から出てきたこのカードを見てルークは「随分不気味なカードだな」と初見時の様な発言をしているため、過去作品とは異なりアニメSEVENSの世界では一般流通していないものと思われる。
SEVENSの過去を描いた次作ゴーラッシュ!!における誕生の経緯を見ても、一般流通する機会はなかったのであろう。
- 続編のアニメゴーラッシュ!!でも、アニメSEVENSと同様の設定で登場。
デュエルでの初使用は「遊我vs遊飛」(2戦目)(遊我は遊歩と、遊飛はユウディアスと途中で交代)での遊飛。
遊我の墓地の《セブンスロード・マジシャン》を蘇生させた。
「ユウディアスvsダークマイスター」(2戦目)でも登場し、墓地からのセット・破壊や通常魔法《エクスチェンジ》による手札交換など、このカードを中心とした攻防が繰り広げられた。
- 本作でもアニメSEVENSと同様、他者の記憶に干渉する力を持っており、クァイドゥールが研究を進めていたカードとして描写されている。
クァイドゥールは、「他人の中に残された記憶が人の存在」「ラッシュデュエルを通じて、どんな相手とも分かり合える」という理論を基に、消滅したベルギャー人の復活手段として、他者の記憶に干渉できるこのカードの研究を進めていた。
(このカードの能力で人の記憶を増幅させることにより、消滅したベルギャー人を復活させるというアプローチであった)
しかし、このカードの能力で極限まで人の記憶を増幅させたとしても、膨大な情報量に人が耐えられないという試算結果に辿り着き、このカードを以ってしてもベルギャー人の復活は行えないという結論に至る。
そのため、最終的にクァイドゥールはこのカードの研究を放棄する形となった。
後に、イセキから発掘されたロボットに録画されていた上記の研究課程を基にして、ムツバ重機がこのカードの作成に成功した。
- このカードの能力により、遊飛・遊歩は遊我の記憶を目にすることとなった。
また、上記デュエルを引継いだ後に、ユウディアスはクァイドゥールの記憶に触れている。
一方で、多くのギャラリーにはこのカードの影響は現れていない。
- 「遊我vs遊飛」(2戦目)の後、ムツバ重機の手によりこのカードはダマムーに預けられた。
その後、ダークマイスターとなった遊歩が、「自らの記憶を消し、自身がオーティスとなる」目的のため、このカードを入手すべく暗躍していた。
「アサカvsユウナ」戦を経て遊歩の手に渡り、「vsユウディアス」(2戦目)で使用して目的を完遂するつもりであった。
だが、途中で遊飛が遊歩からデュエルを引き継ぎ、最終的に彼がダークパワーとの併用で《死者蘇生》を使用し、自身の記憶を消してオーティスとなった。
記憶封印を行う際、アニメSEVENSの《死者蘇生》の儀式で用いられた呪文が唱えられている。
- クァイドゥールは、「このカードによる記憶封印は理論的に不可能ではないものの、使用者によっては十分な記憶操作が完了しない」とユウディアスに語っており、このカード単体での記憶封印の可能性は低いと推測していた。
しかし、遊歩はダークパワーの持つ「何かを打ち消す、マイナスの効果をもたらす力」に着目し、ダークパワーとの併用で完全な記憶封印を行えるという考えに至った。
- このカードがデュエルで使用された第101話(2024年3月17日放送)のサブタイトルにも、このカードのカード名が用いられている。
また、第126話及び第127話のサブタイトルも、アニメSEVENSに登場した《死者蘇生》の儀式の呪文から取られている。
カード名と過不足なく一致のサブタイトルとなるとアニメSEVENSの第44話(2021年4月18日放送)のOCG:《不協和音》以来、そのカードがその話で登場したとなるとアニメVRAINS第61話(2018年7月25日放送)のOCG:《闇より出でし絶望》以来となる。
関連カード †
収録パック等 †
外部リンク †